買出し




「テーピング用テープ、消毒薬、絆創膏、」
「手りゅう弾」
「売ってません買いません。それからええと、氷、洗濯洗剤、台所用スポンジ、ちょっとしたお菓子」
「分類ぐらいしとけ糞マネ」
「お店一緒なんだからいいでしょ。あとは、画用紙、クレヨン」
「バカだ、バカがいるぞ」
「なにようるさいなぁもぅっ。…あとはみんなにジュースも買っていこうか」
「これが安いな」
「ええ??3ダースも買うの!?…まあいいけど」


「…よし、荷造り完了!すごい量になっちゃった。荷物運びは連れてきておくもんね」
「ドウイタシマシテ」
「ヒル魔くんジュース持ってね。私は残りの袋をと。よいしょっ」















突然。






手首を襲う熱い圧覚。
荷物ごとまっすぐ上に引っ張られる私の腕。
そして、自分の腕と平行にある引き締まった逞しい腕。






つかまれた箇所から流れ込む決して嫌じゃない痛み。
すぐそばに感じる彼の息遣い。












袋を取り落とさなかったのがまるで奇跡



















「細っせェ腕」


長い長い刹那の後、悪魔のそんな呟きとともに荷物が私の手から剥がされた。
さっさと戻るぞ糞マネ、と言って歩き出す黒い後姿。
慌てて追った。



私のすぐ前を歩く彼。
こっちを振り向いたり待ったりしない、普段通りの悪魔。
今はそれがありがたい。










きっと真っ赤な私の顔、早く戻れ。





***
ジュース3ダースと他全部。ヒル魔さんなら持てるよね。ね。…ね?(自信ないのかよ)
ヒル魔さんの手はどうしてあんなにセクシーなんだろう?特に指。素敵すぎる。
... 05/09/03



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