「だからさ、そいつに言ってやったワケよ。『アタシには、アタシを迎えに来てくれる白馬の王子様がいるんです』って!」
「あはは!やだーマーニャ、ガラじゃなーい!」
「何よー、アタシも捨てたもんじゃないわよ?」

「ただいま〜。えーなにみんな楽しそうー」
「あらアリーナ。お帰りなさい」
「ミネア姉さまただいま。それでそれで何の話?」
「女の子はみんな、白馬の王子様を待ってるって話よ」
「王子様!?素敵〜!いいなーそういうの」
「お、意外。アリーナもそういうのに憧れてたんだ?」
「そりゃもう憧れるよ〜!」
「あら可愛い」

「え?だって、王子様が白馬に乗って、決闘申し込みに来るんでしょ?」

「…えっと…。」
「………その発想は、あなたにしかできないと思うわ」
「違うの?」
『違う。』


「まあ決闘云々は置いといてさ、自分を迎えに来てくれるステキな王子様ってどんな人がいい?」
「う〜ん?難しいなあ…。考えたことないんだもん。
 …あ!デイが王子様ならいいな!強いしカッコいいし、王子様ぴったり!」
「あらそーありがとー」
「えー答え方つめたーい」
「同性に歓迎されても。ていうかそれ、単なる手合わせの相手で選んだだけでしょ?」
「う。バレた。」
「決闘から離れろ決闘から」
「えー」
「異性で答えなさいよ。やっぱ若いオトコよオトコ♪
 た・と・え・ば、そこにいる神官サンが颯爽と白馬でやってくる、なぁ〜んてどう!?」

ぶぅっ

「ぐぇほげほげほっっっ!!?」
「きゃークリフト!大丈夫!?」
「あらやだーいたのー?しかも盗み聞きー?シュミわるーい」
「まっマーニャさんっっ!人聞きの悪いこと言わないでください!!私はずっとここにいてお茶飲んでたじゃないですか!そもそも、この位置で聞こえてこない方がおかしいですっ」
「あっはっはー冗談冗談♪」


「それでアリーナ、どうよ?さっきの質問」
「んークリフトが、白馬で?」
「そう」
「……。」

「…ないなあー」

「っ……!!」
「あらまーフラれちゃったわねー」
「クリフトー、うずくまって床にのの字書き出さないで元気出してー」
「恋愛運ならいつでも占ってさしあげますわ」


「でもアリーナ、どうして?」
「えーだって、クリフト、乗馬そんな得意じゃないんだもん。颯爽となんて無理無理。危なっかしくて見てらんないよ」
「…え…」
「え、そっちの意味なの?」
「だからねクリフト」
「…は…はい」

「あたしがクリフトを迎えに行ってあげる!」

「!!??!」
「大丈夫、私乗馬得意だもの。クリフトひとりぐらい余裕で走れちゃうんだから!
 待っててクリフト、必ず白馬に乗って迎えに行くわ!」
「ひ、姫様………わ、わわ、私、私、光栄です〜〜〜〜!!!」



「…まあ」
「本人たちがいいって言うんだから、何も言わないけどさ」
「男前だわ、アリーナ…」





***
リハビリ第2弾。白馬の王女様。そこはかとなく百合?(どこが)
意外とミネアはクリフトからかってそうだなーとか妄想。

...06/09/06



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