37.有無を言わさず ...05/08/16




――パデキアはあたしが取りにいくから。
――クリフトを放っておけないでしょ?じいはクリフトを診てあげて。





「…」

ブライは固くタオルを絞った。
ベッドを見下ろす。

青白い顔をした神官。
その目はぎゅっと閉じられ開かない。


玉のような汗の浮かんだ額をぬぐう。
冷たいタオルが見る間に熱を吸う。





――しかし、いくら姫様とはいえ、おひとりは…!
――助けたいのよ。お願い、お願い行かせてよじい。




最後の言葉はもはや懇願に近かった。
強堅で頑固な姫君。
全く、こんな小童などのために…。




「治ったら、土下座せぇよ。果報者じゃお前は」



ブライは、黙々とクリフトの汗をぬぐう。
勇者到着まで、あと1日半。





***
ブライだよ…!!ブライが出たよ…!!!
書いてる本人がいちばんびっくりだよ…!!!
(05/08/16 UP)

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