29.この村の全てに愛された魂 ...05/02/20 まるで外界から隠れるように、静かに暮らす村。 その村を見守るように、塔が1つ建っていた。 塔の最上階で、ロザリーは夜の空を見上げていた。 新月の空では普段控えめな星たちも力強く瞬いている。 「あ。流れ星」 瞬間、ロザリーは窓枠に手をかけ、心持ち身を乗り出した。 それもつかの間、流星はあっと言う間に見えなくなってしまう。 「…消えちゃった。お願いごと、すればよかった」 いつまでもこの星たちが、世界を照らしてくれますように、って。 すぐ隣にいても、聞こえるか聞こえないかの声で、そう呟いた。 再び見上げた星空の下、ロザリーはそっと歌を口ずさんだ。 祈るような歌声は夜風に乗り、安らぎに形を変えて村を包み込む。 おやすみなさい よい夢を…
|
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||