23.古い友人 ...04/10/13 「お、あそこブランカじゃない?」 「本当。意外と早く着けたわね…ちょっと早いけど、あそこで休みましょうか」 「うん…」 ミネアの呼びかけに返事をしたとき、ふと何かに呼ばれたような気がして、デイは空を見上げた。 小鳥が1羽、ぐるぐると回りながら飛んでいた。 こちらを見下ろしているように思えた。 見覚えがあった。 村にいたとき、シンシアと一緒によく遊んだ小鳥。 …会いに来てくれたのかしら? 「どーしたのよ、デイ……あら、小鳥?」 「あ、うん」 「まあ。あなたにご挨拶に来たみたいね」 「わかるの?」 「ええ、少しは。可愛らしいお友達ね」 「うん。仲良しだったのよ」 小鳥を見つめる。視線が合った、気がした。 行ってくるね。 ばいばい、と小鳥に向かって手を振った。 目指すは東。
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