19.最優先事項 ...04/09/30



「…高熱、鼻水、咳、体力の低下……立派な風邪、じゃな」
「げほげほ…すびばぜん、ぶだいさば…」
「まあおぬし最近相当がんばっとったからのう。たまには休めと神様も言っとるのじゃろ。早う治せ」
「は、はい…げほげほ」


こんこん


「クリフトさん、失礼します…あら」
「おおミネア殿。クリフトに用じゃったか?」
「ええ、でも…」
「…?どう、ざでだんでずが…げほっ」
「ええ、実はアリーナの咳が止まらなくて、咳止めなどお持ちじゃないかと思いまして…」
「え゛っ…ひべさばが…!?」
「でもクリフトさんの方がもっとお薬必要みたいですし、私…」
「す、すぐでぃびでさしあげだげ…げほげほっ…げでば…!!」
「あ、あの、別のを私、買…」
「ひべさばばどごでずが!?」
「その、私、買って…」
「ばだぐ…げほげほぐぇほっ…、ばだぐじが、すぐでぃ…!」
落ち着け。





ごっん。





「…すまんのう、ミネア殿。クリフトが持っていた咳止めは少量だったゆえもうなくての」
「ええ、ブライさん。アリーナの分は私が別に買ってまいりますわ。あ、もちろんクリフトさんのお薬も…」
「すまんのうわざわざ。まったく、うちのクリフトもミネア殿ほどの……」
「まあ、うふふ……」














ブライの杖の一撃でのびて沈黙したクリフトの横で、ブライとミネアの会話は何事もなかったかのように、ほのぼのと続く…。






わかりにくいセリフの訳↓
「すぐでぃびでさしあげだげだげでば」→「すぐに診て差し上げなければ」
鼻つまんでセリフ書いたとさ。(バカっぽ…)

それにしても何で救われないクリフトを書くのはこんなに楽しいのか。(…)
(04/09/30 UP)


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