18.いずれ終わる ...04/09/29



ぎぃ…


「いい子にしていたか?…ロザリー」
「ピサロ様…」

ロザリーが立ち上がるのと、ピサロがロザリーを抱きしめるのは同時だった。

「長くひとりにして済まないな」
「いいえ…」

ピサロの繊細だが大きな手がロザリーの頬をなでる。



あたたかい手。

あたたかい胸。



ピサロの愛情をめいいっぱい感じられるこの瞬間が至福だった。
ピサロが魔族の追うから自分の恋人に変わるのがたまらなく嬉しかった。






「ここには長くいられるのですか?」
「いや。明日の朝、日が昇る頃には向こうへ戻らねばならぬ。…エスターク様の復活も近い」
「…。」

口をつぐむロザリーを、より強くいだく。
逢瀬が刹那ならば、せめてより固い絆で繋がんとせんばかりに。







寝台にそっと横たえられ、くちびるから首筋へとゆっくりと口づけを受ける。
ピサロの指がロザリーの服にかかり、外してゆく。





――ごめんなさい…





ロザリーはそっと瞳を閉じる。












ルビーがひとつふたつ床に落ち、こつんと硬い音を立てた。
















…この倖せも、あなたの罪も、私への罰も、いずれ、終わる。






お題を見た瞬間、ラストシーンを即思いついたという。
力不足ゆえ、私にはこーこーまーでーっ(ダッシュ)
(04/09/29 UP)


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