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17．昨日と同じ ...04/09/27 「さー、今日も書くぞー！」 馬車での就寝前、アリーナはそう言ってごそごそと1冊の本を取り出した。 「また日記？」 「うん！」 歯磨きしながら覗き込むデイに元気よく頷く。 「え？姫様、日記お書きだったんですか？」 「そうだよ！頑張ってるでしょ〜？…なーんて、まだ半月しかつけてないんだけどね。あ、別に見てもいいよ」 「いいんですか？」 「うん。どうぞ！」 手渡された日記はまだ新しく、初めの数枚しか使われていないようだ。 最初のページを開く。 ○月×日 今日ははぐれメタルを改心の一撃で倒した。爽快〜！！ 明日もそんな1日でありますように！ モンスター討伐日記か。姫様らしいなあ。 くすりと笑い、ページを繰る。 ○月△日 今日もまたはぐれメタルを倒した。やっぱりキラーピアスはあたしにぴったり！ 明日もたくさんの魔物に勝つぞ！ ○月■日 今日もまたまたたくさんのはぐメタを倒した。 明日も頑張ろう。 ○月＃日 昨日と同じ。 …え？ ○月＄日 昨日と同じ。 ○月※日 昨日と同じ。 「…」 そこから延々続く「昨日と同じ」。 固まる笑顔。 ぎぎぎ、と、デイに顔を向けた。 「デイさん。…私たち、こんなに長いことはぐれメタル狩りやってたんですね…」 「先立つものは必要。」 「………」 歯を磨きながらすっぱり断言するデイと、そっか、半月かぁ…と遠い目をするクリフトの横で、今日もアリーナは嬉しそうに日記を書いた。 ○月☆日 昨日と同じ。
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