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10．思ったほど悪くはない ...04/08/25 うららかな午後。 自分の部屋で、こっそりと準備を始める。 村娘のような服に袖を通して、姿見に自分を映してみる。 うん、なかなか似合うじゃない。 そしてあたしは城をそうっと抜け出した。 部屋のバルコニーからキメラの翼でひとっとび。 向かう先はエンドール。 目的は、彼へのお誕生日のプレゼント。 町をうろうろしながらいろんなものを物色する。 あのペンなんか書きやすそうかも。 あっ、あの可愛いティーポットなんていいかもしれない。 あの枕なんか、気持ちよく眠ってもらえそう…。 好きな人のためにあれこれ迷う自分。 自分がプレゼントしたものを使ってくれるのを想像して、思わず顔がほころぶ自分。 まさか、こんな気持ちにあたしがなるなんて思わなかった。 こんなあたしも、思ったほど悪くはない、ね。
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